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Resistance in Life !

「生き方としてのレジスタンス!」と言ったら大袈裟だけど、そうありたいな〜って、ちょっぴりまじめに考えている、30代半ばの、とあるオッサンの日記です。
http://www.teruyuki-tanaka.net/
4月のテーマ「戦略は細部に宿る」
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戦略は細部に宿る
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     東京国際フォーラム・ホールCにて行われた、外為ドットコム主催のセミナーに出かける。第1部に登場する、竹中平蔵元総務大臣の講演を聴きたかったからだ。

     以前から1度、竹中さんの話を直に聴きたいと思っていた。バブル経済崩壊後の失われた10年。こう呼ばれる経済低迷期の始まりが、ちょうど私の新卒時に重なる。雇用が大幅に減り、まさに煽りを受けた世代だ。竹中さんが評価されているのは、簡単に言えば、再生不可能とまで言われたこの不遇の期間を終息させたからである。
     テレビで見る竹中さんの説明は、理路整然としていて分かりやすい。しかもその姿は熱い。ということで、勿論、彼の政策、その経済哲学をもっと突っ込んだ形で聴いてはみたい。しかしそれ以上に今回は、列記とした学者であっても政治の世界では新参者である同氏が、その理想をどう花として咲かせていったのか。その策士的な実践面、つまり実行応用力に触れてみたかった。これがやって来た一番の理由だ。さらに、彼の行ったことが、現在の弱者切捨て、格差社会を導いたと主張する人たちもいる。その辺りの信憑性を含めて、興味津々だった。
     

     やっぱり「キレ者」。講演を通じて、一層そう思った。本日はジャーナリストの蟹瀬氏が聞き手となり質問する形で進行。話題が多岐に渡るなか、竹中さんの返答には、必ず軸となる経済的な理論やビジョンがある。かつ具体的なデータ的要素を織り交ぜて明解に説明をしていく。複雑に入り込んだ話題も、その関連性を整理して話す力がある。まあ、これは政治家として本来は当たり前のことかも知れないが・・(笑)。とにかく彼の政策が全ての選択肢の中で最高のものかどうかは別としても、プレゼンテーションのお手本であることは確かだった。さすがに教育者である。
     そして兎にも角にも彼の話が面白いのは、当事者だったからに他ならない。5年5か月続いた小泉政権では、竹中さんは金融、郵政等、特命大臣として、常に改革の矢面に立ってきた。民間からの大臣ということで派閥も利害もない。正論を吐くことが自らの生命線となる。このスタンスが即、やりがいであり、小泉政権の肝そのものでもあった。
     小泉総理との二人三脚の日々。経済財政諮問会議を意思決定の最前線に位置付け、各省庁や官僚に対して先手を打つ。しかも会議前には同志ともなる民間議員4名との綿密な意見の刷り合わせ。数ある委員会の中で、唯一首相が議長を務めるこの会議の場を、いわば政府の中の公としていったプロセスは興味深かった。「骨太の方針」を打ち出したことは、全ての始まりはここからだという、官邸から、政界や霞ヶ関全体への宣戦布告そのものとなった。
     日本経済をグローバルな視野のもと、マクロ経済と整合化させていくダイナミズムは、とても魅力的だ。またも超簡単に言うと、その流れを作っていくために、サプライ側の閉塞感を解消していくのが不良債権処理であり、そのまま国際市場の信頼を得ることになる。そしてその路線を加速化し競争力を高めていく。それを決定的に推し進める起爆剤的な政策が、郵政民営化である。これがいわば、背骨になる。その実現を促すためのデフレ対策、さらに東京在住の観客がほとんどだったこともあり、その影響を生活の中で肯定化していく東京論も展開された。
     いずれも面白い。しかしその言葉尻りからは、庶民の目線がないと言われかねない印象も受けた。サラリーマンの苦労に直接共鳴するコメントや、家計を預かる主婦が具体的に思い浮かべることの出来る例え話が無さ過ぎた。竹中さん本人はそのつもりはないと思うが、そこから不毛な揚げ足を取ることは、私にすら充分可能に思えた。決して地域からの叩き上げの政治家ではないところを伺わせた。

     1時間余りの講演の中、個人的に一番参考なったのは、「フロンティア」の考え方だった。遅かれ早かれ、世界は少子高齢化に直面する。日本はその中でも、最も早いだろう。こうなると、ついつい否定的に考えてしまうが、逆に言えば、その流れではトップランナーなのである。そこにフロンティアがあるというのだ。かつてITがそうであったように、先駆者として、そのフィールドに一番乗り出来るのである。

     未だ耕されていない土地を見つけて開発していこうとする発想は、何も社会情勢や経済に限ったことではない。一個人の生活にも言えることだ。この意識向上を具体的に実践していけば、ミクロとしての個人も、やがてマクロ化し社会の方向性を作る。理想に過ぎないと笑われてしまいそうだが、もともと経済とは、人の営みのことなのだ。

     竹中さんは今後はポリシーウォッチャーとして、自由な立場で政策に意見し、或いはその人材を育てる立場に身を置くという。この稀な前大臣からは、まだまだ有り余っているフロンティアがまざまざと垣間見れた。

     
     
     
     
    | - | 23:33 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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