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Resistance in Life !

「生き方としてのレジスタンス!」と言ったら大袈裟だけど、そうありたいな〜って、ちょっぴりまじめに考えている、30代半ばの、とあるオッサンの日記です。
http://www.teruyuki-tanaka.net/
4月のテーマ「戦略は細部に宿る」
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私の目は節穴だった/「ひとりごとのように」を観る
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     3月26日。
     今年2007年は、まだ9か月ある。出来る限り見たい映画は見ていこうと思う。
     しかし本日の時点で、間違いなく、本年度のベスト1!いや今後の可能性も視野に入れ、ベスト3には入る!としておこう。そういう作品を見てしまった。
     「ひとりごとのように」。東中野のポレポレ東中野のレイトショーで上映されている、舞踏家大野一雄さんのドキュメンタリー映画が、それである。

     純粋に生きるということが、こうも美しいものか_。
     ただただ、その一語に、心底尽きる。

     映画の内容は実際に見て頂けたらと思う。
     先日もワークショップに参加した際、ちらっと大野さんのことを話題にさせて頂いた。本日この映画を見たことで、なおのこと、私の中で大野さんの存在が大きくなってきた。
     
     ドキュメンタリーの手法はいくつもある。基本的なのは、1つのテーマに着眼し、それに則って事象を紐解いていくものだ。ということは裏を返せば、創り手それぞれが異なる見解を持っていれば、同じテーマを扱っても、自ずと異なる仕上がりになっていく。それがこの分野の面白さでもある。今回でいえば、テーマは大野さんそのものである。

     監督の大津幸四郎さんという人は、ただただ無心に大野さんを追っかけていた。そこには余計な作者目線はない。1934年生まれというから今年73歳。驚くことに、監督としては、これが初作品。これまで幾多の作品で、撮影のプロフェッショナルとして活躍されてきたという。その職人気質が今回大きく花開いた。
     考えてみれば、大津さんは既に撮影の大御所として地位を確立されている方だ。今回、どうして自らメガホンを取ってまで、この作品を撮ろうとしたのだろうか。また、生まれて初めて監督になってまでも、撮りたかったこの映画とは何なんだろう_。
     実はここに、この作品の感動要因の全てがあるように思えてならない。

     ここからは私の勝手な憶測。 
     「俺の全人生の中で、これだけは俺が撮る」そう突き動かされたからに違いない。そう思い、行動に出た大津さんの人生。また彼にそこまで思わせた大野さんの人生。この2つのベクトルが、お互いたまたま、人生のこの時期に同じ方向を指し、しかも重なった。そうして生まれたのが、今作品。本当に稀有なことだと思う。
     この作品を見終わった私には、到底そう理解すること以外は出来なかった。

     ラスト近く、織部賞受賞式で大野さんが見せる舞。何かを掴み空中に放つ仕草。何度も繰り返される。いつしか、地を這う。脱ぎ捨てた靴で舞台を叩く。もはや年齢や歩行不可能という身体的な制約は一切ない。
      
     今まで、表現と称するものには足繁く通ってきた。もし若い時分の大野さんの舞を見ても、こんな感動を覚えたかどうかは分からない。しかしそんな一時の当たり外れという狭い枠を抜きにして、どうして大野さんという存在を見過ごしてきたのか。こういう人が体を張っていたという事実を見逃してた愚かさ_。私の目は見えていないに等しい。節穴でしかない。

     大野さんに会いたい。

     
     踊り続ける大野さんに、無数の花が渡される。花に埋もれる。

     その真っ只中で、ひたすらに踊り続ける。

     

     

     


     
     
     
     
    | - | 23:15 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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