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Resistance in Life !

「生き方としてのレジスタンス!」と言ったら大袈裟だけど、そうありたいな〜って、ちょっぴりまじめに考えている、30代半ばの、とあるオッサンの日記です。
http://www.teruyuki-tanaka.net/
4月のテーマ「戦略は細部に宿る」
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市場にて
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     北京にやって来て、3日目。イベント参加が目的の今回。いつもの一人旅と大きく違うのは、宿泊先や時間の流れ等、過ごし方のほとんどを、主催者側に任せるということである。
     だからパフォーマンスフェスティバルの常連アーティストはベテランになればなるほど、マテリアル等の全ての準備をほぼ万全にしておき、現地であたふたしないようにする。その分ゆったりした気持ちで、他アーティスト達と親睦を深めることに意義を見い出すのだ。

     しかし私のやり方は大枠は決めてかかるものの、最終決定は場所を見てからがほとんど。なので時間がない分、半ば継ぎ接ぎ的に仕上げることになる。この場所性のことと同時にドタバタ状態になってしまう要因がもう1つある。作品のマテリアルだ。よく生モノを使う。やむなくパフォーマンス当日に仕入れることが多いのだ。
     今日は午後から現地ボランティアの女の子たちの案内で、マテリアルの買出しに出掛けた。買出しを必要とした4名のアーティストに、ほぼ1人ずつのボランティアの方が付いてくれることになり大助かり。皆でタクシーに乗り、何でも揃うというマーケットへ。私を案内してくれる女の子は、英文学科の大学生だという。しかし私とこの子だけが、別タクシーで別行動になってしまった。理由は私のマテリアルが、鮮魚や動物だったためである。

     798藝術区から30分ほど、北京中心部方面へ。高層ビルや高速道路を見渡す場所に、大きな市場が現れた。細長く巨大な面積。真ん中に大きな道路が横切り、市場は2つに分かれている。ボランティアの女の子も初めて来るらしく、人に聞きながら進んでいく。
     野菜や鮮魚、精肉のエリア。明らかにこのボランティアの付き添いの子が嫌がっている。「いつも食材はこういうところで買わないのか」と聞くと、首を横に振る。この子は服装や仕草がどこかお嬢様っぽい。一人っ子政策の影響もあり大切に育てられているのかな。日本の最近の子供の話として聞く「魚は切り身でしか見たことがない」に近いものがあった。
     ようやく生鮮に関して、この市場での相場が掴めてきたので、今度は模造紙等の買い込み。ところがいいものがない。決して上質なものを求めている訳ではない。端に安くて白っぽいものを探しているだけだ。こうなったら巨大な市場を隈なく回ってみる。
     ところがここにやって来て1時間ほどしか経っていないのにも拘わらず、付き添いの女の子が疲れたと言って根をあげ始めた。これはこれで困ったことだ。けれどもっと困ったことがあった。それは、この子が店員の示した値段に対し、一切値切りをやってくれないのである。しかも値切りに関しては、私の意向を通訳したがらない。それならそれでいい。私が全部やって気に入らなければ、また出直せばいい。それでさらに1時間以上回った。

     さすがにこっちも疲れてきた。そろそろこの辺りで手を打とうと、少し高値で妥当とは思えなかったが、必要物を購入。「やっとか」と付き添いの子も安堵の表情。思わずお互い大笑いしてしまった。向こうも今日を振り返って、疲れたけど滅多にない経験で楽しかったと言ってくれた。
     さて、帰ろうと出口へ。来た時とは違うゲートへ出てしまった。今度はタクシーがなかなか捕まらない。やっとこ捕まったタクシーも798藝術区へは行ってくれない。そうする内に、付き添いの女の子は何を思ったのか、こっちだと言って、最後だとも思える力を振り絞ってドンドン進み出した。しかし行った先は高速道路の入口付近。明らかにタクシーが止まれる場所ではない。どこまで世間知らずなんだ。そんなこんなで小1時間。位置を変えながら、やっとタクシーを捕まえ、帰路についた。

     帰って来ると、北京在住で今回の参加作家でもある井上玲さんが、他アーティストと屋外でくつろいでいた。初めてだったのでご挨拶。関西弁の気さくな方だったので、すぐに打ち解ける。
     そして今日の報告をしたところ、「その子、アカンは」と、北京でのやりくりを指摘。さらに困らないようにと、私のパフォーマンスの詳細をスタッフに通訳してくれた。明日からも力になってくれるという。本当に有り難い限りだ。

     北京の現代っ子から見えたイマドキさ。一方で、その現地で踏ん張る日本人の強さ。
     そんなことに触れて、今日も幸せな1日だった。
     
     
     

     
     
    | - | 23:38 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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