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Resistance in Life !

「生き方としてのレジスタンス!」と言ったら大袈裟だけど、そうありたいな〜って、ちょっぴりまじめに考えている、30代半ばの、とあるオッサンの日記です。
http://www.teruyuki-tanaka.net/
4月のテーマ「戦略は細部に宿る」
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「妙心寺」展を観て
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     今年初の国立博物館。平成館での企画展、「妙心寺」展を観る。
     展覧会を観る前に、まずは期間中何度か催されている「座禅会」に参加してみた。

     いつもは博物館本館のバルコニーからチラッと見るだけだが、北側には風情のある庭園がある。池や石碑が配された他、いくつかの茶室や講堂もある。座禅会の会場は、その1つの九条館。他の参加者共々、駐車場から初めてこの庭に入る。少し歩いて会場へ。もと京都御所内の九条邸にあった建物というだけに、時代を感じさせる。と同時に、なぜかとても爽やかな印象を受ける。
     若い禅僧の指南で座禅が始まる。参加者は概ね年配者。平日の午前中という時間帯もあるが、日本人は年齢を重ねていくほど、仏教へ関心を示す人が増えていくと聞く。「やすらぎ」のようなものを求めるのだろうか。私もさほどではないが、「内観」というものに興味がある。本日の参加もそんな思いからだ。
     座禅で一番大切なのは、呼吸だという。ヨーガもそう。だが、これが難しい。体の余計な力が抜け、呼吸に集中し、半瞑想状態にとは、とても及びがたい。一度、お願いして警策(きょうさく)で打たれる。よく座禅のシーン、特にコントで?出てくる棒である。バッシ、バッシと音がする。
     1時間程で座禅会は終了。最もこれを持ってして何かを悟れる訳ではない。続いて展覧会を鑑賞。

     臨済禅についての名品の数々。ウチが臨済宗ということもあり、何となく親近感がある。特に「遺偈(ゆいげ)」と呼ばれる、禅僧が死期前に書き残す偈が凄くて切ない。ただ権威ある僧になればなるほど、その立派さを求められるのだろう。当時は禅のみならず仏教全般が思想であり、自然科学も人文科学も全てが仏教に包含されていた。当然権力とも一体化する。天皇も絡む政治的な位置づけにあり、これらの偈も、ステータスの証明であろう。
     豊臣秀吉の子で幼いうちに亡くなった棄丸(すてまる)のおもちゃや鎧も、妙心寺のお宝として展示されてあった。おもちゃは小さい子がよく乗っかって足で地面を踏ん張って押して進む車だ。さすがに天下統一を成しえた男の子息用。ただの車ではなく母屋風の屋根も付いた船。秀吉のわが子への可愛がりようは半端ではなかったのだろう。
     
     こうして展覧会を観ながら思ったのは、何と中国からの影響が大きいことか。今回改めて感動した長谷川等伯の作品「枯木猿猴図」も唐絵のスタイルであるし、そもそも仏教自体が輸入されたもの。禅も栄西らが中国から持ち帰ったもの。
     日本は中国よりも凄いという人がいる。確かに経済的には、いち早く先進化した。またそう言ってきた人の中には、昨今中国の台頭に危惧を抱き、より日本人の優位性をうたう動きもある。
     「妙心寺」展で優れた過去の財産を観ていると、かつての中国の影響力を凄さを感じる。そうして思うのは、あらゆる事象は循環していくのだということ。つまり言いたいのは、中国のその頃の凄さがいいとか、ここ数十年の日本の物質的豊かさがいいとかいう意見ではない。日中のどちらが優れているかというのは重要なことかも知れないが、歴史的スパンで見ると、単なる小競りでもある。
     要は、いい時、悪い時、時代のトップを走っている時、そうでない時。いずれにせよ、地理的に近い両国は緊密に影響し合ってきたのだ。お互いの栄枯盛衰も、その上で成り立って「きた」。そうして「いる」。経済的な強さだけで日本を自慢する人には、改めて日本文化のバックボーンには中国の影響が欠かせないことを思い返すべきだろう。

     禅の懐の深さを思い観つつも、こんなことを考えていた。
     そしてこの禅のみならず、過去の大きな影響から、独自に物事を成熟させていく日本らしさの一端も、垣間見れた気がした。

     
    | - | 23:51 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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